鉄仮面の自衛官ドクターは男嫌いの契約妻にだけ激甘になる【自衛官シリーズ】
いつも苗字で呼んでいたから、下の名前で呼ぶのは奇妙な気分がした。まったく別の人を呼んでいるような気がして、不安すら感じる。
「悠生さん」
「俺も下の名前で呼んだほうがいいか? 嫌なら、外で夫婦を演じなければならない時だけにする」
「大丈夫です」
「じゃあ……律」
きゅ、と無意識に唇を引き結んでいた。私をそう呼ぶのは親しい友人か、両親くらいだ。少なくとも男性には呼ばれない。
「呼び捨ては失礼だったか」
「あ、いえ、違うんです。男の人にはあまり呼ばれないので……不思議な感じがして」
「どっちがいい。律と、律さん」
「……律、で」
「悠生さん」
「俺も下の名前で呼んだほうがいいか? 嫌なら、外で夫婦を演じなければならない時だけにする」
「大丈夫です」
「じゃあ……律」
きゅ、と無意識に唇を引き結んでいた。私をそう呼ぶのは親しい友人か、両親くらいだ。少なくとも男性には呼ばれない。
「呼び捨ては失礼だったか」
「あ、いえ、違うんです。男の人にはあまり呼ばれないので……不思議な感じがして」
「どっちがいい。律と、律さん」
「……律、で」