憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「七星はずっと俺の彼女なんだから、一緒にメシを食べるに決まってるだろ」

「えっと……」

その自信はどこから?
しかし、それがまんざらでもない私もいる。

「明日、食洗機見に行くかな」

「あ、買うんだったら半分出します!」

「おー、それはありがたいな」

手を拭いて一緒にリビングへ戻りながら、なんか引っかかった。
宇佐神課長なら冗談で結婚するんだからとか言いそうなのだ。
なのに、彼女って。
ううん、きっとなにも意味はないに違いない。

明日が休みの日は食後、なぜか宇佐神課長とソファーに並んで座り、サブスクで映画を観る。
話題作だったり、オールドムービーだったり。
インプットは仕事のよい刺激になるからと言われれば納得だが、なぜふたりで観なければならないのかは謎だ。

「そういえば、お願いってなんですか」

仕事の相談に乗ってやる代わりにちょっとしたお願いを聞いてくれと言われた。
それがなにか、非常に気になる。

「ふたつある。
が、両方は可哀想なので選ばせてやろう」

「はぁ」

身体を少し斜めにし、私と向かいあった課長は偉そうだが、それが家では通常運転なのでスルーした。

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