憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
まあ、その前にきちんと自分の気持ちを伝えないといけないけれど。

食べた食器を洗いながら目の前に置かれたものに目が行く。

「……また増えてる」

並べられているエナジードリンクの空き缶が昨日よりも多い。
また飲んだということだ。
こういうものは寿命の前借りだから飲んでほしくないのだが、そうしないと仕事を回せないのもわかっている。

「早く終わればいいのに……」

知らず知らず、重いため息が漏れた。
季節ごとにある新作発表会はとにかく忙しい。
もう何度も経験してきたし、わかっているはずなのに今回はこんなにも龍志の身体が心配になるのはそれだけ、私が彼を好きになっているからなんだろうか。

一旦、自分の部屋に帰ってシャワーを浴び、再び龍志の部屋に行く。
持ち帰った、家でもできる仕事をしながら龍志を待った。
この頃はいつも、そう。
帰ってきたら私になにかできることがないかと彼の部屋で待っている。

「うー、遅いな……」

パソコンで作業をしながらタスクバーで確認した時間はもうすぐ、一時になろうとしていた。

「今日も遅いのかな……」

パソコンを閉じ、立ち上がる。
< 241 / 429 >

この作品をシェア

pagetop