憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
出勤してきた私を見て龍志は腕時計で時間を確認したあと、驚いた顔をした。
もしかしたら一瞬、もう私が出勤してくる時間になっていたのかと焦ったのかもしれない。

「朝ごはん、もう食べました?」

「あー……」

長く発したまま、龍志は止まっている。

「……すっかり忘れてた」

少しして彼は情けなく笑った。
この忙しさと現場責任者という責任の重さに、飛んでいても不思議ではない。

「おにぎり、作ってきたんです。
よかったら食べませんか」

持ってきた容器の包みを出して見せる。

「わるい、助かる」

彼が頷いてくれて少し嬉しかった。

少しくらいは時間が取れるというので、休憩コーナーへと移動する。

「食べててください。
お茶とお味噌汁、入れてきますね」

「おー、わるい」

龍志を残し、給湯室へ行って適当なカップにお茶と持ってきた即席味噌汁を入れる。

「おまたせしましたー」

「サンキュー」

休憩コーナーに戻ると龍志はおにぎりを頬張りながらタブレットを見ていた。
時間はあると言いながらやはり、仕事が気になるらしい。

「うまいわ、これ」

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