憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
これでどうにかなるのではと期待したが。

「ほんと、馬鹿ばっか。
なんで龍志、こんな会社で働いてるんだろ?
早く辞めて私と結婚すればいいのに」

ルナさんがため息をついた瞬間、隣でぶちっと忍耐のキレる音がした。

「……馬鹿ばっか、って言った?」

私の手を払いのけ、COCOKAさんの頭が上がる。

「KAGETSUDOUの皆さんは七星お姉さまをはじめ、みんないい人よっ!」

COCOKAさんが吠え、空気が震えた。
さっきまでは彼女としては抑えめにしていてくれたのか。
庇ってくれるのは嬉しいが、今ではない。
それに本気になってしまった彼女をもう私では止められないなと、頭を下げたまま遠い目になった。

「私が馬鹿やっても七星お姉さまは庇えるところは庇い、ダメなところは厳しく叱ってくれた。
他の人たちも、そう。
私が反省したら、温かく受け入れてくれた。
七星お姉さまを、KAGETSUDOUの皆さんを、馬鹿にしないでー!」

こんなに想っていてくれたのかと胸が熱くなったが、これでは火に油を注ぐだけだ。
……案の定。

「はぁ?
だから、なに?
だいたい、その、お姉さまって気持ち悪い」

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