憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「それは楽しみだ」

彼が寝室へ着替えに行ったので、そのあいだにご飯をよそってカレーを盛り付ける。
さらにゆで玉子ののったサラダと一緒にテーブルに並べた。
ちなみに井ノ上家ではカレーのとき、サラダにゆで玉子をのせる決まりとなっている。

「おー、うまそー」

嬉しそうに龍志がテーブルに着く。

「じゃ、いただきます」

「いただきます」

彼がスプーンを取り、カレーをひとくち食べるのを祈る思いで見つめていた。

「おっ、うまい!
俺が作るのよりうまいんじゃないか」

私の顔を見て彼が驚いたように笑う。

「へへへっ。
やった」

褒められて嬉しくなり、私もスプーンを取って食べ始めた。

「これ、ルーだけじゃないよな?」

「はい。
基本はルーなんですけど、少しばかりスパイスと隠し味を足してあります」

「隠し味?
なにが入ってるんだ?」

特定しようと龍志は、口に入れたカレーをじっくりと味わっている。

「んー、わからん。
降参だ」

「ふふっ、秘密でーす」

「秘密ってなんだよ」

私が得意げに笑い、彼が不満そうになる。

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