憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「だって教えたら、龍志のほうが美味しいカレーを作るじゃないですか。
カレーだけは私が作ったののほうが美味しかったと覚えておいてほしく……て」
自分の口から出た言葉の意味に気づき、段々と声は小さくなって消えていく。
「……わるい」
おかげで彼も申し訳なさそうにスプーンを置いた。
「龍志は三十になったら、実家に帰るんですか」
「ああ」
「私と一緒にいられるのはそれまで、ってことですか」
「……そうだ」
俯いたまま龍志が頷く。
「こんな短いあいだしか、七星と一緒にいられなくてすまない」
詫びる彼にううんと首を振った。
「龍志が謝る必要はないので」
悪いのは彼の意思を無視して家に戻そうとする父親だ。
「七星は優しいな」
眼鏡の向こうで泣き出しそうに彼の目が歪む。
それを見て私も泣きたくなった。
今日もお風呂に入ったあと、一緒のベッドに入る。
「俺は、さ。
兄貴と半分しか血が繋がってないんだ」
おやすみとキスをして電気を消してしばらくして、龍志が唐突にぽつりぽつりと話し出した。
「お袋、後妻ってヤツでさ。
なにかともういない、先妻に対抗意識を燃やしてるんだ。
カレーだけは私が作ったののほうが美味しかったと覚えておいてほしく……て」
自分の口から出た言葉の意味に気づき、段々と声は小さくなって消えていく。
「……わるい」
おかげで彼も申し訳なさそうにスプーンを置いた。
「龍志は三十になったら、実家に帰るんですか」
「ああ」
「私と一緒にいられるのはそれまで、ってことですか」
「……そうだ」
俯いたまま龍志が頷く。
「こんな短いあいだしか、七星と一緒にいられなくてすまない」
詫びる彼にううんと首を振った。
「龍志が謝る必要はないので」
悪いのは彼の意思を無視して家に戻そうとする父親だ。
「七星は優しいな」
眼鏡の向こうで泣き出しそうに彼の目が歪む。
それを見て私も泣きたくなった。
今日もお風呂に入ったあと、一緒のベッドに入る。
「俺は、さ。
兄貴と半分しか血が繋がってないんだ」
おやすみとキスをして電気を消してしばらくして、龍志が唐突にぽつりぽつりと話し出した。
「お袋、後妻ってヤツでさ。
なにかともういない、先妻に対抗意識を燃やしてるんだ。