憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
あのあと、社長直々にお叱りを受けた。
男女の問題に口を出すつもりはないが、いくら結婚の意思がなくてもきちんと婚約破棄しないうちに付き合い出すのはやはり、問題がある。
それでルナさんに責められても仕方がない。
そう言われ、返す言葉がなかった。

「まあでも、明日はせっかくの旅行なんだ、楽しむぞ」

「そうですね!」

彼が頬を歪め、意地悪く笑う。
明日は待ちに待った旅行なのだ、楽しまなければ!

夜は龍志が隅々までエステで磨いてくれた。

「明日、楽しみだな」

「……そう、……ですね……」

相変わらず彼のマッサージは気持ちよくて、意識がとろとろと溶けていく。

「七星とかりそめでも結婚できるなんて、夢みたいだ」

「……は……い……」

そのうち、私は完全に眠っていた。



翌日はこのあいだの買い物で、由姫ちゃんとCOCOKAさんが選んでくれた服を着た。

「どう、ですか……?」

「……ヤバ」

着替えて部屋に戻ってきた私を見た途端、龍志は眼鏡から下を手で隠して顔を背けた。

……えっ、そんなに似合ってないの!?
などと慌てたものの。

「滅茶苦茶可愛いんだけど」

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