憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
雑穀米の素朴な味も、カボチャのサラダもクリーミーで最高だ。

「よかったな」

龍志は目尻を下げ、嬉しそうだった。
それを見て、胸がとくんと甘く鼓動する。

「あ、……うん」

おかげで頬が熱くなり、俯いてもそもそと残りを食べた。
あの顔、反則。
あんな顔されたらさらに惚れちゃう。
でも、私のことでも自分のことのように喜んでくれる彼が、好きだ。

結局、あまりの美味しさに完食してしまった。
野菜がメインで見た目よりもお腹に優しかったのもあるかもしれない。

「龍志はよかったんですか……?」

こういうとき、いつも彼は大盛りを頼む。
でも今日は私が残す予定で普通盛りを頼んだんだとしたら申し訳ない。

「いい。
俺は七星が美味しそうに喜んで食べてただけで腹一杯だ」

また彼が、私の顔をのぞき込んでにこっと笑う。

……本当に素敵な人で、困っちゃうな。

昼食のあとは予定どおり、チャペルに向かう。

「え、ここですか?」

着いたのはかなり本格的なチャペルだった。
観光客向けに疑似結婚式が挙げられるところと聞いていたので、もっと作り物っぽいものだとばかり思っていた。

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