憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
ドレスは事前に写真で選んであったので、すぐに着替えとなった。

今日はふたりだけの結婚式プランで、さらにカメラマンを外注しているらしい。
ドレス選びは一緒にやったが、それ以外は私は一切、知らなかった。
なんでも、バレないようにこっそりと進めていたそうだ。

私が着替えているあいだに龍志は一度、外に出ていった。
どこに行ったのだろうと思ったら、戻ってきた彼の手にはいつものメイクボックスが握られている。

「メイクとヘアセットは俺がやるから」

ドレスが汚れないようにケープをかけ、龍志がいつものように私にメイクしていく。
私に龍志がメイクしていく様子を、カメラマンの男性が興味深そうに写真に収めている。

「新郎様が新婦様のメイクをするなんて珍しいですね」

「そうですね。
私、女性を、特に好きな女性を自分の手で美しくするのが好きで。
こうやって彼女の人生の晴れ舞台にメイクができるのは、感無量ですね」

龍志の声は本当に嬉しそうだ。
それに、こんなに大事な日に彼の手によって美しく仕立て上げられ、彼と愛を誓うのだと思うとこれ以上ないほど幸せだ。

「新婦様もさぞお幸せでしょう」

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