憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「えー?
すっごい気持ちよさそうに眠ってるのに、起こすのは可哀想だろ」

それは……確かに、私も起こしづらいかも。

「そんなことより」

再び眼鏡を外し、棚に置いた彼が隣をぽんぽんと叩く。

「まだ起きるには早いから、もう一度、寝ろ?」

にこにこ笑って促してくるが、そんなのできるはずがない。

「えーっと。
私は帰らせていただき……」

「いいから、寝ろ」

そろりとベッドから出ようとしたが、彼の手が身体にかかり強引に寝かされた。

「昨日も遅かったし、まだ眠いんだ。
おやすみ、七星」

ちゅっと私にキスし、抱き枕よろしく抱きしめたかと思ったら、課長は再びそよそよと気持ちよさそうに寝息を立てだした。

「……ハイ?」

これは一体どういう状況なのか、いまいち理解できない。
それに帰ろうにもがっちり抱きしめられていて、びくともしないし。
仕方ないのでおとなしくしているうちに、私もまた眠っていた。

次に目が覚めたとき、すでにベッドに宇佐神課長はいなかった。
リビングへ行くとキッチンで料理をしている課長が見えた。

「おっ、いいタイミングで起きてきたな。
もうすぐできるから、顔洗ってこい」

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