あきれるくらいそばにいて

荷物がある為、未来は病室まで来てくれた。

久しぶりの未来との対面に自然と表情が綻ぶ。

未来は「頑張ったな。お疲れ様。」と言い、わたしのお腹に気を使いながら抱きしめてくれた。

「寂しかった。」
「俺も。葉月に会えなくて寂しかった。」

そして、お互いに顔を見合わせ微笑むわたしたち。

未来は荷物を全て持ってくれると、1階の受付で会計を済ませてから、わたしの歩くテンポに合わせてゆっくりと歩いてくれ、車を正面玄関まで持って来てくれると助手席のドアを開けて乗せてくれた。

わたしたちは未来の自宅に帰宅すると、わたしはしばらく未来の家で過ごさせてもらうことになった。

土日は未来が居てくれるから良いが、平日にわたし一人になった時の為に、未来は定期便の冷凍弁当をストックしてくれていて、昼間はただ電子レンジで温めて食べれるように準備をしてくれていた。

そのことにわたしは感動し、思いきり未来に抱きついたのだが、お腹の傷が痛いことを忘れていて、つい「痛たたたたっ、、、」となってしまった。

「お腹ってどれくらい切ったの?」
「20センチって言ってた。」
「マジかぁ、、、それは痛いなぁ。抜糸しに行ったりしなきゃいけないよなぁ?」
「ううん。何かね、皮膚に吸収される溶ける糸を使ったから、抜糸は必要ないんだって。」
「そんな糸あるの?今の医療は凄いなぁ。」

そんな話をしながら、わたしたちはソファーに座り、寄り添いながら入院生活の話をしたりした。

やっぱり未来のそばに居ると落ち着く。
わたしは安堵のあまり、眠くなってきてしまい、未来の肩に頭を乗せ少し眠らせてもらった。

< 44 / 55 >

この作品をシェア

pagetop