あきれるくらいそばにいて
それからの自宅療養生活で、わたしは未来に思う存分甘えさせてもらった。
料理が苦手だった未来は、徐々に料理をする機会が増え、作れるレパーリーも増えてきた。
わたしが片付けや掃除なんぞでもしようとするものなら、「葉月はまだ傷が痛むんだから、座ってなさい!」とソファーへと連れて行かれるのだ。
「でも、少しでも動いた方がいいって、看護士さんに言われたよ?」
「トイレ行く時とか、お風呂の時とか歩いてるじゃん。俺が居ない平日だって、実はちょっと掃除したりしてるんでしょ?全く動いてないわけじゃないんだから、大丈夫。今しかゆっくり休めないんだから、休める時に休んでおかないと!」
未来はそう言って、わたしを甘やかした。
そんな自宅療養生活もあっという間に過ぎていき、仕事復帰前の診察にわたしは病院を訪れた。
お腹の傷は問題なく、ずっと貼り続けていたシートが外れ、エコー検査も問題なし。
「普通の生活に戻って大丈夫ですよ。仕事復帰も大丈夫ですが、無理しない程度に。入浴と性行為をして大丈夫ですよ。」
先生はさらっとそう言ったが、わたしはドキッとしてしまった。
性行為をしても大丈夫、、、
そっかぁ、子宮がなくなっても性行為は出来るんだ。
父からのトラウマで避けてきた性行為。
わたしには、、、まだ、女として見てもらえる選択が残っていたんだ。