同期の姫は、あなどれない
「本日はご来店いただきありがとうございます。お連れ様は初めてでしょうか?」
「は、はい……」
「ここ、ドリンクメニューがないんだ。言ったら大抵のものは作ってくれるから好きなの頼んで。俺はいつもので」
「かしこまりました。お連れ様はいかがいたしましょう?」
(い、いかがいたしましょうって言われてもっ……)
メニューがないってどういうこと?値段も分からないし、どんなシステムなの??
頭の中で軽くパニックを起こしながらも、何とかそれを出さないように精いっぱい表情を引き締める。
「あまりお酒は強くないので、アルコールは強くなくてできればフルーティーなのを…」
しどろもどろになりつつ、どうにかオーダーをする。こんな説明でいいのか自信が持てないけれど、スタッフの人は微笑みながらオーダーを書き留めている。
「かしこまりました。それでは味のベースはどのようにいたしましょう?」
味のベース?どうやらまだ注文は終わっていなかったらしい。
私がよっぽど情けない表情をしていたのか、姫は苦笑しておすすめは?と助け舟を出してくれた。
「そうですね、さっぱりした味がお好みであれば柑橘系、甘めの場合はピーチやパインなどのリキュールもご用意がございます」
「ミモザとかは?あれなら飲みやすいんじゃない」
「ミモザ?」
「オレンジジュースとスパークリングワインを合わせたカクテルです」
あ、それならさっぱりしてて飲みやすそうだ。
それに組み合わせを聞く限り、自分の好みに合っているような気がする。
「そちらをぜひ、お願いします」
「かしこまりました、少々お待ちくださいませ」
スタッフの人が下がると、私はどっと疲れて椅子の背もたれに体重を預けた。あぁ、緊張した。
「は、はい……」
「ここ、ドリンクメニューがないんだ。言ったら大抵のものは作ってくれるから好きなの頼んで。俺はいつもので」
「かしこまりました。お連れ様はいかがいたしましょう?」
(い、いかがいたしましょうって言われてもっ……)
メニューがないってどういうこと?値段も分からないし、どんなシステムなの??
頭の中で軽くパニックを起こしながらも、何とかそれを出さないように精いっぱい表情を引き締める。
「あまりお酒は強くないので、アルコールは強くなくてできればフルーティーなのを…」
しどろもどろになりつつ、どうにかオーダーをする。こんな説明でいいのか自信が持てないけれど、スタッフの人は微笑みながらオーダーを書き留めている。
「かしこまりました。それでは味のベースはどのようにいたしましょう?」
味のベース?どうやらまだ注文は終わっていなかったらしい。
私がよっぽど情けない表情をしていたのか、姫は苦笑しておすすめは?と助け舟を出してくれた。
「そうですね、さっぱりした味がお好みであれば柑橘系、甘めの場合はピーチやパインなどのリキュールもご用意がございます」
「ミモザとかは?あれなら飲みやすいんじゃない」
「ミモザ?」
「オレンジジュースとスパークリングワインを合わせたカクテルです」
あ、それならさっぱりしてて飲みやすそうだ。
それに組み合わせを聞く限り、自分の好みに合っているような気がする。
「そちらをぜひ、お願いします」
「かしこまりました、少々お待ちくださいませ」
スタッフの人が下がると、私はどっと疲れて椅子の背もたれに体重を預けた。あぁ、緊張した。