取引婚をした彼女は執着神主の穢れなき溺愛を知る
「千景くん、どういうこと?」
「島岩さんはそいつとグルだった」
「島岩さんが!?」

「彼はこいつの運営する違法賭博の客だった。こいつの父親に借金をして、返済の代わりに言うことを聞いてお義父さんにローンの借り換えをさせ、総代会では俺を追い出す方向に誘導した」
 つまりは、自分の借金を帳消しにしてもらうために優維を売ったのだ。孫のようにかわいがっていた優維を。

「そんな……」
「神社の経営状態が悪いのも島岩さんのせいだ。以前に事務をしていた神職と組んで運営費を横領していた。総代会のチェックを逃れたのは島岩さんが誘導していたからだ」
 優維は言葉をなくした。
 直彦は水上も勇雄も信頼していたのに、そのふたりに横領されていたなんて。見事な猫ばばだったわけだ。

「その金もこいつの賭博場で消えた。辞めた神職も常連だった」
「言いがかりはやめろ。私は違法なことはなにひとつしていない」
「嘘よ」
 優維を襲おうとした時点で、もはや犯罪者だというのに。

「ネットオークションサイトも調べたが、偽造だった」
 優維はハッとする。彼女の違和感は当たっていたのだ。

「あの偽サイトで、どうやってお前は落札したんだ?」
「ばかばかしい」
 聖七は鼻では笑い飛ばす。
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