取引婚をした彼女は執着神主の穢れなき溺愛を知る
 ナイトブラでは隠れなかった場所に聖七につけられたキスマークがあり、周囲は赤くなっていた。シャワーを浴びたときに優維がなんどもなんども擦ったせいだ。

「あいつ……絶対に許さない」
「見ないで」
 優維が服を下ろそうとするのに、千景はぐいっと力を入れてそれを許さない。

 そのまま唇をつけ、肌をきゅっと吸う。
 なんども繰り返したあと、彼はようやく体を離した。

「もうこれで消えた」
「……千景くん」
 優維は千景に手を伸ばす。

 千景はゆっくりと唇を重ねた。
 絡み合う舌に、優維の奥底が熱くなる。
 もっと彼がほしい。もっと彼に近付きたい。
 彼の背に回した手に力を込める。
 が、彼ははっとしたように離れた。

「すまない、こんな日に。君が大変だったのに。ゆっくり休みたいだろう」
 ベッドから降りようとした彼の手を、優維は掴む。

「いいの……私の全部を清めて」
 優維は潤んだ瞳で彼を見る。
 胸は彼への思いがいっぱいで、ただ彼がほしくて。
 だから自然に言葉があふれた。

「あなたのことが好き。だから……」
 最後まで言えなかった。
 千景が唇を塞いだからだ。
 さきほどよりも情熱的に彼女をかきまわし、優維はそれを受け入れる。
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