だって結婚に愛はなかったと聞いたので!~離婚宣言したら旦那様の溺愛が炸裂して!?~
「ところで、母さんたちはなぜここにいるんだ?」
私に向けたものとは違う、低く冷たい口調で彼が問いかける。
和也さんの静かな怒りを感じて、ぶるっと体が震える。すると彼は、大丈夫だというように背中をなでてくれた。
「俺は呼んでいないし、紗季の立場では来てしまったものは追い返せない。つまり、強引に入ってきたな」
「か、和也! なにを言ってるのよ。紗季さんが入れてくれたに決まっているでしょ」
「そうです。私たちのことは、紗季さんが招待してくれたんです」
お母様の言葉に、横宮さんも続く。
私から進んでそんなことはしていないと、彼の腕の中で首を横に振った。
「俺は紗季を信じる」
上から穏やかな声が降ってきてほっとする。
「それに、横宮莉緒」
ハッとして体を離し、和也さんを見つめる。
彼はその声音通りの厳しい視線を彼女たちに向けていた。
「そんな、他人行儀な……いつもみたいに名前で呼んでよ」
「俺は妹だと思っていたからこそ、君を名前で呼んでいたんだ。だがそのせいでなにかを勘違いさせていたのなら、あらためさせてもらう。それに、紗季に不快な思いをさせたくないからな」
私の顔を覗き込んだ和也さんが、にっこりと笑う。
それから彼は、再び厳しい視線をふたりへ戻した。
「さすがにここまでされたら、もう君との縁は切らせてもらう」
「そんなっ」
状況を見届けようと、そっと体を起こす。けれど彼のワイシャツを掴んだ手は離せなかった。
和也さんの表情に、無理は見られない。私への気遣いではなく、彼の意思でそうするのならなにも言うことはない。
私に向けたものとは違う、低く冷たい口調で彼が問いかける。
和也さんの静かな怒りを感じて、ぶるっと体が震える。すると彼は、大丈夫だというように背中をなでてくれた。
「俺は呼んでいないし、紗季の立場では来てしまったものは追い返せない。つまり、強引に入ってきたな」
「か、和也! なにを言ってるのよ。紗季さんが入れてくれたに決まっているでしょ」
「そうです。私たちのことは、紗季さんが招待してくれたんです」
お母様の言葉に、横宮さんも続く。
私から進んでそんなことはしていないと、彼の腕の中で首を横に振った。
「俺は紗季を信じる」
上から穏やかな声が降ってきてほっとする。
「それに、横宮莉緒」
ハッとして体を離し、和也さんを見つめる。
彼はその声音通りの厳しい視線を彼女たちに向けていた。
「そんな、他人行儀な……いつもみたいに名前で呼んでよ」
「俺は妹だと思っていたからこそ、君を名前で呼んでいたんだ。だがそのせいでなにかを勘違いさせていたのなら、あらためさせてもらう。それに、紗季に不快な思いをさせたくないからな」
私の顔を覗き込んだ和也さんが、にっこりと笑う。
それから彼は、再び厳しい視線をふたりへ戻した。
「さすがにここまでされたら、もう君との縁は切らせてもらう」
「そんなっ」
状況を見届けようと、そっと体を起こす。けれど彼のワイシャツを掴んだ手は離せなかった。
和也さんの表情に、無理は見られない。私への気遣いではなく、彼の意思でそうするのならなにも言うことはない。