迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
 奈緒から何度も告白されているし、好意には大学生の頃から気づいている。しかし幼馴染というのもあって妹としか見られず、告白される度に断っていた。

 そうしているうちに奈緒は恋人を作っては別れる行為を繰り返すようになり、それが寂しさを紛らわすためと本人に説明されても、一途とは言い難いし、どんどん苦手意識が強くなっていった。

 そうか。両親に最後に会ってから、もう三年経つのか。

 まったく気に留めないくらい、俺にとって宗宮家の存在は希薄なのだ。

 もちろん育ててもらった感謝は人並みにしている。だから父親の口座に義務教育以降に出してもらった学費を全額振り込んだし、会いはしないけれど父の日と母の日にはプレゼントを郵送している。

 まあ学費にかんしては、消防士としての俺を認めてほしいというよこしまな思いがあったけれど。

 考えあぐねている桃花の両手を取って、瞳に映る自分を確認できるくらい凝視した。
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