迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
橙吾さんの手の甲に視線を走らせると、私の思考を見透かしたかのように手を前に出してくれた。そこには五センチほどの傷跡があり、当時の記憶が雪崩のように押し寄せてきて胸に圧迫感を抱く。
もしかして。
自分の額にある傷に指先で触れた。
「昨日その傷を見て、あのときの女の子かもしれないと思ったんだ。今日名前を聞いて、やっぱりそうだったって、驚いたよ」
「え、本当に、あのときの……」
絞り出した声がかすれていて咳払いする。
小学六年生だった私は、冬の寒さが厳しいなか姉とふたりでとあるアミューズメントパークに出掛けた。四歳上の高校生の姉が一緒とはいえ、子どもだけで遠出するのが初めてでとにかく嬉しくてわくわくしていた。
開園と同時に入って、まだお昼ご飯を食べる時間にすらなっていなかったときだった。アミューズメントパークの顔となっている大人気のジェットコースターに乗ったのだが、二週目に差し掛かる頃に緊急停止したのだ。
高さ六十メートルの場所で取り残されたうえに、停止したときの反動で前のめりになった私は、機械に頭をぶつけて大量に流血した。
額から流れ落ちてくる血液が目に入って視界はぼやけ、痛みと寒さと恐怖で錯乱状態に陥った。
もしかして。
自分の額にある傷に指先で触れた。
「昨日その傷を見て、あのときの女の子かもしれないと思ったんだ。今日名前を聞いて、やっぱりそうだったって、驚いたよ」
「え、本当に、あのときの……」
絞り出した声がかすれていて咳払いする。
小学六年生だった私は、冬の寒さが厳しいなか姉とふたりでとあるアミューズメントパークに出掛けた。四歳上の高校生の姉が一緒とはいえ、子どもだけで遠出するのが初めてでとにかく嬉しくてわくわくしていた。
開園と同時に入って、まだお昼ご飯を食べる時間にすらなっていなかったときだった。アミューズメントパークの顔となっている大人気のジェットコースターに乗ったのだが、二週目に差し掛かる頃に緊急停止したのだ。
高さ六十メートルの場所で取り残されたうえに、停止したときの反動で前のめりになった私は、機械に頭をぶつけて大量に流血した。
額から流れ落ちてくる血液が目に入って視界はぼやけ、痛みと寒さと恐怖で錯乱状態に陥った。