迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
声を上げて泣きじゃくっていると、前に座っていた子連れの母親がティッシュをこちらに投げてくれた。しかしベルトで固定されているせいでうまく飛ばず、無情にも地上へと落下する。
『これ、使って』
背後から聞こえた男性の声に反応した姉が必死に上半身をひねり、受け取ったのが黒色のパーカーだった。
男性が片方の袖を握り締めてこちらへ振り下ろし、反対の袖を姉が掴んで手繰り寄せたらしい。
姉によって肩にかけてもらったパーカーは温かく、男性の優しさが伝わって余計に泣いてしまったときの感情の昂りは今でも鮮明に覚えている。
「あのパーカーの人が、橙吾さん?」
「そうだよ。俺は友達と卒業旅行中だったんだ。一生記憶に残る、忘れられない一日になった」
苦笑いをこぼす橙吾さんからは、事故からの影響を受けているようには見受けられない。
『これ、使って』
背後から聞こえた男性の声に反応した姉が必死に上半身をひねり、受け取ったのが黒色のパーカーだった。
男性が片方の袖を握り締めてこちらへ振り下ろし、反対の袖を姉が掴んで手繰り寄せたらしい。
姉によって肩にかけてもらったパーカーは温かく、男性の優しさが伝わって余計に泣いてしまったときの感情の昂りは今でも鮮明に覚えている。
「あのパーカーの人が、橙吾さん?」
「そうだよ。俺は友達と卒業旅行中だったんだ。一生記憶に残る、忘れられない一日になった」
苦笑いをこぼす橙吾さんからは、事故からの影響を受けているようには見受けられない。