迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「駄菓子屋にあるか?」

 橙吾さんに苦笑しながら聞かれて、「たぶん」と答える。二百円くらいでおもちゃの指輪が売られているはずだ。

「あとで買いに行こう。紅汰も好きなの買っていいぞ」

 にたぁっと笑った紅汰は、遠慮がちに橙吾さんに抱きついた。それを見た桜子が、張り合うように橙吾さんに両手を回す。

 私が抱きつきたいのだけれど。

「取られちゃったね」

 私の心を読んだ姉が、あはは、とおかしそうに笑う。

 あとで子どもたちが昼寝をしたときに、めいっぱい甘えよう。

 薬指で光る美しい指輪を眺めながら強くそう決心した。

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