迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「ぱぱ、だいだい」

 橙吾さんのうしろ姿が見えなくなったあとも、出入り口を眺めていた紅汰がにこにこ笑って呟く。

「橙色の服着ていたね」

 思わぬ場所で会えて嬉しかったのかもしれない。可愛らしい息子の頭を撫でながら、はっとする。

「今、パパって言った?」

 紅汰が口にするのは私が知る限りでは初めてだ。感動して空を仰ぎ、大きく深呼吸をした。

 いけない。涙腺がおかしくなっている。

 病院へ行ったり、車を引き取りに来たり、このあともやらなくてはいけないことがたくさんあるけれど、ひとまず全員無事でよかった。

 橙吾さんも、怪我なく帰ってきますように。

 祈るくらいしかできないけれど、橙吾さんを信じてどっしり構えよう。もしかしたらそれも私ができることのひとつなのかもしれない。

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