迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「佐橋、行くぞ」

「はい」

 佐橋さんが軽々と双子を持ち上げて、私を横抱きにしている橙吾さんと並ぶ。

 すごい。よろめいて捻挫した私とは次元が違う。

 橙吾さんと佐橋さんに連れられて無事に屋外へ出て、怪我をしているので私と双子は病院へ搬送されることになった。

 橙吾さんたちは私たちを安全な場所に避難させ、息つく暇もなく現場に戻っていった。

 働いている姿を遠くから見たことはあったし、ハイパーレスキューがどんな仕事なのかも理解しているつもりでいた。しかし実際はもっと奥が深く、責任の重さは私には計り知れない。

 実際に救助されて、彼らが市民の命を守るという重要な役割を担っているのだと、初めてほんの一部分だけ知れた気がする。

 これまでは体力的に疲れている橙吾さんが十分に休めるよう、栄養ある食事と穏やかな時間を提供しようと心掛けてきた。

 でも、きっとそれだけじゃ足りない。プレッシャーなどで擦り減った心が癒えるようにするには、なにをしたらいいのだろう。
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