迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです


 マンションに戻ってすぐ姉が訪ねてきた。宗宮家に挨拶に行く旨を伝えていたのでずっと心配だったらしい。

 私より活発で社交的だけれど、物事を深く考えすぎるところは私と似ている。

 うまくいったことを報告すると、姉は安堵してソファに全体重を預けた。

「よかったぁ。ただの一般人じゃないもの。あのソウミヤホールディングスの社長さんだから、気が気でなかったよ」

 だらりと気抜けした姉の前に、橙吾さんは珈琲を入れたマグカップを置く。

 それを飲みながら、姉が時計に目を向けた。

「ねえ、ふたりでのんびりしたら?」

 突然の提案にぽかんとする。

「桃花の車使っていい? うちに連れて行くよ。このあとお昼寝するだろうし、家にうちの子どももいるから一緒に遊べるし、ね、そうしよう」

 思わず橙吾さんと顔を見合わせる。驚きはあるものの、橙吾さんの顔色に嫌そうな雰囲気はない。

 姉に預かってもらうのはこれが初めてではないし、双子も問題なく過ごしてくれるはずだ。
< 240 / 244 >

この作品をシェア

pagetop