迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「翌日、動物病院で会った」
「え! そんな偶然あります? 運命じゃないですか」
「そんなロマンチックなものじゃない。ただ、例の子で間違いなかった」
ケーキを買って病院に見舞いへ行った日、桃花さんについての話を聞いてもらったのだが、女性についての話題を持ちかけたのが初めてだったので佐橋はひどく驚いていた。
誰かに聞いてもらいたい衝動が抑えられないくらい気持ちが昂っていたのだ。
「向こうは覚えていたんですか?」
「詳しく説明したら、思い出してくれた」
一方的に俺だけ彼女の過去を覚えていることになんともいえない気持ちになっていたし、思い切って話してよかった。
「動物病院で会って、少しは仲よくなれました?」
「他人から知り合いに昇格したくらいだ」
淡々と答えると、佐橋は不満げな声を漏らす。
「なんですかそれ。もっとアグレッシブにいきましょうよ」
「別に彼女とどうにかなろうとは……」
言いかけて口をつむぐ。
本当にそうだろうか。ケーキ屋で会った日から、ことあるごとに彼女のことを考えている。
女性として好きなのかと聞かれたら正直よくわからない。ただ彼女がどんな人生を歩んできたのか、今はどのように生活しているのかが気になっている。
「え! そんな偶然あります? 運命じゃないですか」
「そんなロマンチックなものじゃない。ただ、例の子で間違いなかった」
ケーキを買って病院に見舞いへ行った日、桃花さんについての話を聞いてもらったのだが、女性についての話題を持ちかけたのが初めてだったので佐橋はひどく驚いていた。
誰かに聞いてもらいたい衝動が抑えられないくらい気持ちが昂っていたのだ。
「向こうは覚えていたんですか?」
「詳しく説明したら、思い出してくれた」
一方的に俺だけ彼女の過去を覚えていることになんともいえない気持ちになっていたし、思い切って話してよかった。
「動物病院で会って、少しは仲よくなれました?」
「他人から知り合いに昇格したくらいだ」
淡々と答えると、佐橋は不満げな声を漏らす。
「なんですかそれ。もっとアグレッシブにいきましょうよ」
「別に彼女とどうにかなろうとは……」
言いかけて口をつむぐ。
本当にそうだろうか。ケーキ屋で会った日から、ことあるごとに彼女のことを考えている。
女性として好きなのかと聞かれたら正直よくわからない。ただ彼女がどんな人生を歩んできたのか、今はどのように生活しているのかが気になっている。