迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「そういえば退院祝いもらってないなぁ。ポワッタビジューのケーキが食べたいなぁ」

 隣で俺の顔色をうかがっていた佐橋がわざとらしい発言をするので、思わず笑ってしまう。

「そこはおまえが快気祝いをするんじゃないのか。まあいい。明日、仕事が終わったら行ってみるか」

「ショートケーキをお願いします!」

 意気揚々と右手を挙げて敬礼のポーズをとった佐橋の背後から、隊員たちが続々とやってきた。

 消防士たちの一日は、先ほどまで勤務していた隊員たちから連絡事項を引き継ぎ、今日の業務を確認する大交替から始まる。

 活動は消火だけでなく、救急、救助、防災、予防など、大きくわけて五種類ある。

 災害に対する安全性をチェックする予防業務を担当する職員は、毎日勤務が適用されて土日休みとなったりするが、俺や佐橋のようなハイパーレスキューは緊急の要請があればいつでも出動しなければならないため、五人一組のチームで、交替しながら二十四時間三百六十五日体制で勤務している。

 午前九時になり、車両の点検や装備品などの点検を行い異常がないかの確認をし、トレーニングを行う。この時間を利用して身体をほぐしておくことで、スムーズな初動に繋げることができるのだ。
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