迎えにきた強面消防士は双子とママに溺愛がダダ漏れです
「……橙吾さんのことを聞いたとき、真っ先に頭に浮かんだのが、大丈夫なのかなっていう不安でした」

 私の口から説明しようと思っていたのに。

 大切な家族を紹介したいというのは建前で、本当は姉が消防士である橙吾さんとの交際に不安を抱いていたので、少しでも安心してもらいたかったからだ。

 はらはらしながら姉と橙吾さんを交互に見る。どちらも神妙な面持ちでいて、私が口を挟むのははばかられた。

「両親の事故があるので、もっと普通の職業の人と一緒になってほしいというのが本音です」

「お姉ちゃん、さすがにそれは」

 消防士という仕事に誇りを持っている彼に対して失礼だ。
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