幽霊姫は止まれない!
瞬時にそんな考えが脳内を駆け巡った私は、追いかけてきたオスキャルへ両手を広げ抱きついた。
「えっ!?」
「飛んで!」
「っ、はい!」
追いかけていた相手が突然胸の中へ飛び込んできたことに動揺しつつも、私の言葉に従い抱きかかえて力いっぱいに飛び上がる。オーラも使って飛び上がったからか、私たちはあっという間に通行人たちの前から姿を消した。
「まぁ! 凄いわ、これが空中デートね」
「ただのジャンプです、このまま放物線を描きつつ急降下するだけですよ」
「ちぇっ」
冷静にそんなことを言われ舌打ちをする。確かに空中デートというには目まぐるしく景色が変わっているし、そもそも風の音が大きすぎてピッタリと引っ付いているオスキャルの声も僅かに聞こえる程度だった。
物語で読むような、魔法で空を散歩する……なんてことはやはりただの夢物語なのだろう。
(ま、そんな魔法があったとしても私に魔力はないんだけどね)
そんなことを考えていると、ガクンと大きく体が揺れる。オスキャルがどこかの建物の上に着地したようだった。
「痛いところはありますか?」
「問題ないわ」
「えっ!?」
「飛んで!」
「っ、はい!」
追いかけていた相手が突然胸の中へ飛び込んできたことに動揺しつつも、私の言葉に従い抱きかかえて力いっぱいに飛び上がる。オーラも使って飛び上がったからか、私たちはあっという間に通行人たちの前から姿を消した。
「まぁ! 凄いわ、これが空中デートね」
「ただのジャンプです、このまま放物線を描きつつ急降下するだけですよ」
「ちぇっ」
冷静にそんなことを言われ舌打ちをする。確かに空中デートというには目まぐるしく景色が変わっているし、そもそも風の音が大きすぎてピッタリと引っ付いているオスキャルの声も僅かに聞こえる程度だった。
物語で読むような、魔法で空を散歩する……なんてことはやはりただの夢物語なのだろう。
(ま、そんな魔法があったとしても私に魔力はないんだけどね)
そんなことを考えていると、ガクンと大きく体が揺れる。オスキャルがどこかの建物の上に着地したようだった。
「痛いところはありますか?」
「問題ないわ」