幽霊姫は止まれない!
「あら。ごきげんよう、平民のお嬢さん」
その言葉の棘にピクリと目元が引きつるが、湧き出る文句をなんとか呑み込む。
相手が不機嫌さを隠さないのは、身分が下だと思っている相手から突然声をかけられたからか、それとも彼女の視線の先にいたオスキャルの恋人として私が来たからなのか。
(そのどっちでも構わないわ、私と敵対しようだなんて早いのよ!)
フン、と内心鼻を鳴らした私はにこりと笑顔を作った。そして。
「きゃあ~っ! そのドレスとってもお似合いですわ~っ!」
きゅぴんきゅぴんと全力で媚びる体勢を整えたのだった。
これぞ必殺・プライド消去、である。
(全力で褒められて嬉しくない令嬢なんていないもの)
それに私は私の興味を刺激して答えを得るためならばプライドなんて朝食に混ぜて食べてしまっていいくらいなのだ。そうでなければ幽霊姫なんてあだ名に甘んじているはずがない。
媚びるくらいなんでもない、とほくそ笑みんで図々しいなど気にせず彼女の隣に立つ。
「凄い、やっぱり貴族のお嬢様ってお肌もとっても美しいんですね」
「え? そ、そうかしら」
その言葉の棘にピクリと目元が引きつるが、湧き出る文句をなんとか呑み込む。
相手が不機嫌さを隠さないのは、身分が下だと思っている相手から突然声をかけられたからか、それとも彼女の視線の先にいたオスキャルの恋人として私が来たからなのか。
(そのどっちでも構わないわ、私と敵対しようだなんて早いのよ!)
フン、と内心鼻を鳴らした私はにこりと笑顔を作った。そして。
「きゃあ~っ! そのドレスとってもお似合いですわ~っ!」
きゅぴんきゅぴんと全力で媚びる体勢を整えたのだった。
これぞ必殺・プライド消去、である。
(全力で褒められて嬉しくない令嬢なんていないもの)
それに私は私の興味を刺激して答えを得るためならばプライドなんて朝食に混ぜて食べてしまっていいくらいなのだ。そうでなければ幽霊姫なんてあだ名に甘んじているはずがない。
媚びるくらいなんでもない、とほくそ笑みんで図々しいなど気にせず彼女の隣に立つ。
「凄い、やっぱり貴族のお嬢様ってお肌もとっても美しいんですね」
「え? そ、そうかしら」