幽霊姫は止まれない!
 そんなことを考えながらウンウンと頷いていると、ガタッと立ち上がったイェッタが私たちを指さしプルプルと震えだした。

「ハ、ハレンチですわぁー!?」
「え、どうしてよ」
 突然そんなことを叫びだすイェッタに呆然としてしまう。
(ハレンチって……え、ただの訓練の話じゃない)

「恋人なんだから上に乗るくらいするでしょ」
(空気椅子って訓練にもなるし。人間椅子もそんな感じよ)
 だからこれは確かに恋人としてのイチャイチャをアピールするつもりで言ったことだが決していかがわしい行為ではないはずだ。
 そう結論付けた私はオスキャルの両肩に手を乗せ、真っすぐ視線を合わせ口を開いた。
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