幽霊姫は止まれない!
第二十八話 爆弾発言と言うのは、大体本人気付いてない
「オスキャルだって私を上に座らせたいわよね?」
「え?」
「私のこと、上に乗せたくないの?」
目力で頷けという圧をかける。だが肝心のオスキャルはその額にじわりと汗を滲ませ、自身の人差し指の先同士をいじいじと引っ付けながら左右に視線を動かした。
「えっ、いやっ、あの、そのぉ」
「はっきりしないわね。それともオスキャルは恋人を絶対に上には乗せないの!?」
「いやっ! もちろんその、それはそれで魅力的だし興味はそのっ、なくはないですけどっ」
「なら乗せたいと言いなさいよ! そして乗せればいいじゃない!」
「でもそのっ、それはそのっ、だからそのっ」
煮え切らない様子のオスキャルに痺れを切らした私は、ハッキリと拒否されていないことをいいことに強行突破ならぬ強行着席をしようとした、時だった。
「ふたりはまだ恋人になったばかりで、人前では恥ずかしいってことじゃないかな」
「そうです!」
「それだわ!」
引っ込みがつかなくなりキャンキャンと騒ぐ私たちへまるで助け舟を出すようにミック公爵令息がそう口にする。
「え?」
「私のこと、上に乗せたくないの?」
目力で頷けという圧をかける。だが肝心のオスキャルはその額にじわりと汗を滲ませ、自身の人差し指の先同士をいじいじと引っ付けながら左右に視線を動かした。
「えっ、いやっ、あの、そのぉ」
「はっきりしないわね。それともオスキャルは恋人を絶対に上には乗せないの!?」
「いやっ! もちろんその、それはそれで魅力的だし興味はそのっ、なくはないですけどっ」
「なら乗せたいと言いなさいよ! そして乗せればいいじゃない!」
「でもそのっ、それはそのっ、だからそのっ」
煮え切らない様子のオスキャルに痺れを切らした私は、ハッキリと拒否されていないことをいいことに強行突破ならぬ強行着席をしようとした、時だった。
「ふたりはまだ恋人になったばかりで、人前では恥ずかしいってことじゃないかな」
「そうです!」
「それだわ!」
引っ込みがつかなくなりキャンキャンと騒ぐ私たちへまるで助け舟を出すようにミック公爵令息がそう口にする。