幽霊姫は止まれない!
互い顔を見合わせにこやかに笑っているが、下がった空気に若干呆れる。だがこれもいつものこと。
当然王族であるふたりも魔力を持ち、ビアンカ姉様は目を、ブランカ姉様は耳を強化できる。
その強化具合は流石王族というほど強力で、ビアンカ姉様はかなり遠くまで見えるだけでなく相手の僅かな〝揺らぎ〟を見つけ嘘か真実か判断ができるし、ブランカ姉様はその耳で二部屋先の声もハッキリと聞こえる。しかも一度聞いた声はその声帯の特徴から薬などで声を変えてもわかるらしく、社交界どころかどこかにあるかもしれない諜報界でも敵なしだ。
それになんだかんだでこのふたりの姉はとても仲が良く、結局はビアンカ姉様がその足と特別な目で得た事実と、ブランカ姉様がその冷静さと特別な耳で聞いて精査した情報を掛け合わせて何かが起こっても解決していく。まさに最強セット、いや最凶セットというやつなのである。
「それにしても姉様、この騒ぎ、何かあったの?」
言い合いをしている姉ふたりに問いかけると、一瞬顔を見合わせたふたりがパッと私の方を向く。
「「なんと、兄様の結婚が決まりそうなのよ」」
当然王族であるふたりも魔力を持ち、ビアンカ姉様は目を、ブランカ姉様は耳を強化できる。
その強化具合は流石王族というほど強力で、ビアンカ姉様はかなり遠くまで見えるだけでなく相手の僅かな〝揺らぎ〟を見つけ嘘か真実か判断ができるし、ブランカ姉様はその耳で二部屋先の声もハッキリと聞こえる。しかも一度聞いた声はその声帯の特徴から薬などで声を変えてもわかるらしく、社交界どころかどこかにあるかもしれない諜報界でも敵なしだ。
それになんだかんだでこのふたりの姉はとても仲が良く、結局はビアンカ姉様がその足と特別な目で得た事実と、ブランカ姉様がその冷静さと特別な耳で聞いて精査した情報を掛け合わせて何かが起こっても解決していく。まさに最強セット、いや最凶セットというやつなのである。
「それにしても姉様、この騒ぎ、何かあったの?」
言い合いをしている姉ふたりに問いかけると、一瞬顔を見合わせたふたりがパッと私の方を向く。
「「なんと、兄様の結婚が決まりそうなのよ」」