幽霊姫は止まれない!
第四話 絶対という、その効力
「というか、どうしてこんなに鏡が埋め込まれてるのよ。まるでオスキャルが蜜を求めて花々を移るミツバチみたいになっちゃったじゃない」
ひとしきり笑った私がそんな疑問を投げかけると、一瞬きょとんとしたローザが一際楽しそうに口角を上げた。
「あら。そんなの私の美しい顔をずっと眺めていたいからよ」
「わぁお。オスキャルと違って本物じゃない」
まさか壁に埋められた鏡の数々が、いつでもどこでも自分の顔を確認したいからだったとは。
オスキャルのコレはあくまでも惚れ薬の効果だが、どうやら彼女は本物のナルシストだったらしい。とはいえローザは彼女自身が言っていたように薔薇のような真っ赤な髪が美しい妖艶な女性で、ある意味納得ではあるのだが。
だが、話はそれで終わらなかった。
「どうかしら」
「? あら。魔女様にしては少し歯切れが悪いんじゃない?」
「ふふふ。実はね、私も飲んじゃったの、魔女の秘薬を。試作品だったからって自身で試すものじゃないわね。あ、もちろん私は私という最高に愛する人と出会えて後悔なんかしていないわよ」
「……え?」
告げられた言葉が理解できず顔が引きつる。
ひとしきり笑った私がそんな疑問を投げかけると、一瞬きょとんとしたローザが一際楽しそうに口角を上げた。
「あら。そんなの私の美しい顔をずっと眺めていたいからよ」
「わぁお。オスキャルと違って本物じゃない」
まさか壁に埋められた鏡の数々が、いつでもどこでも自分の顔を確認したいからだったとは。
オスキャルのコレはあくまでも惚れ薬の効果だが、どうやら彼女は本物のナルシストだったらしい。とはいえローザは彼女自身が言っていたように薔薇のような真っ赤な髪が美しい妖艶な女性で、ある意味納得ではあるのだが。
だが、話はそれで終わらなかった。
「どうかしら」
「? あら。魔女様にしては少し歯切れが悪いんじゃない?」
「ふふふ。実はね、私も飲んじゃったの、魔女の秘薬を。試作品だったからって自身で試すものじゃないわね。あ、もちろん私は私という最高に愛する人と出会えて後悔なんかしていないわよ」
「……え?」
告げられた言葉が理解できず顔が引きつる。