幽霊姫は止まれない!
どういうこと? 彼女も飲んでいた? 魔女の秘薬、つまりは惚れ薬を?
「それは、いつ?」
質問を口にした声が震える。乾いた喉が張り付いてしまったようだった。
「うーん、いつだったかしら。この家を建てるずっと前のことなのは確かよ、だから私はこの家の至る所に鏡を埋めたの。好きな人の顔はずっと眺めていたいでしょう?」
さっきまで気楽に笑っていた私からもう笑いは消え、胸の奥が重くなった。
どういうことだ。彼女がずっと前に惚れ薬を飲み、その結果、家の至る所に鏡を埋めるくらいの状況になっているのなら、この惚れ薬の効果は切れないということなの?
魔女の秘薬の効果が『絶対』だったことを今更ながらに実感する。『絶大』な効果ではなく、『絶対』だ。それは彼の全てを薬で書き換えるほどの効力ということなのだろう。
「あら、怖い顔しないで? 私の次に可愛らしい顔の子猫ちゃん。考えてみて、自分を一番好きだということは何も悪いことじゃないわ」
「何も悪いことじゃ、ない?」
愕然としながら彼女の言葉を繰り返す。
「それは、いつ?」
質問を口にした声が震える。乾いた喉が張り付いてしまったようだった。
「うーん、いつだったかしら。この家を建てるずっと前のことなのは確かよ、だから私はこの家の至る所に鏡を埋めたの。好きな人の顔はずっと眺めていたいでしょう?」
さっきまで気楽に笑っていた私からもう笑いは消え、胸の奥が重くなった。
どういうことだ。彼女がずっと前に惚れ薬を飲み、その結果、家の至る所に鏡を埋めるくらいの状況になっているのなら、この惚れ薬の効果は切れないということなの?
魔女の秘薬の効果が『絶対』だったことを今更ながらに実感する。『絶大』な効果ではなく、『絶対』だ。それは彼の全てを薬で書き換えるほどの効力ということなのだろう。
「あら、怖い顔しないで? 私の次に可愛らしい顔の子猫ちゃん。考えてみて、自分を一番好きだということは何も悪いことじゃないわ」
「何も悪いことじゃ、ない?」
愕然としながら彼女の言葉を繰り返す。