幽霊姫は止まれない!
あはは、うふふとしばらく兄妹の時間を楽しんだ私だったが、今回の任務は聖女が本物なのかを見極めること。
そしてこの兄の結婚が本当に問題がないのかを確かめることである。
(お姉様たちにちゃんとした報告をしなきゃいけないわ)
「今日からよろしくお願いいたします、お兄様……ではなく、殿下!」
「あぁ。こちらこそ頼むよ。ヴァル」
「はい! オリバーと一緒に頑張ります!」
「あ、よかった。俺の名前イーヌじゃない……って、オリバーって俺の実家で飼ってる犬の名前ぇぇ!」
そんなオスキャルの叫びを華麗にスルーし、迎えに来てくれた兄の一歩後ろに控えるように歩き出す。
腰には帯剣しているが、残念ながら箱入りの幽霊である私に剣は重いと隣国で十分すぎるほど学んでしまったので、今回は偽物の剣だ。鞘に入っているようだが、その鞘と柄の部分が一体になっており玩具もいいところである。
(ま、これくらいじゃないと正直長時間仕えるとかできないし)
それに私が剣を持つことをオスキャルだけでなく兄にも反対されたので仕方ないという理由もあった。
そしてこの兄の結婚が本当に問題がないのかを確かめることである。
(お姉様たちにちゃんとした報告をしなきゃいけないわ)
「今日からよろしくお願いいたします、お兄様……ではなく、殿下!」
「あぁ。こちらこそ頼むよ。ヴァル」
「はい! オリバーと一緒に頑張ります!」
「あ、よかった。俺の名前イーヌじゃない……って、オリバーって俺の実家で飼ってる犬の名前ぇぇ!」
そんなオスキャルの叫びを華麗にスルーし、迎えに来てくれた兄の一歩後ろに控えるように歩き出す。
腰には帯剣しているが、残念ながら箱入りの幽霊である私に剣は重いと隣国で十分すぎるほど学んでしまったので、今回は偽物の剣だ。鞘に入っているようだが、その鞘と柄の部分が一体になっており玩具もいいところである。
(ま、これくらいじゃないと正直長時間仕えるとかできないし)
それに私が剣を持つことをオスキャルだけでなく兄にも反対されたので仕方ないという理由もあった。