幽霊姫は止まれない!
第五十三話 残りの日数のカウントダウン
「こんにちは、聖女様」
「今日も麗しいですね」
「これ以上磨かれてしまうと眩しくて目が焼かれそうです」
「あぁ、貴女のその美しい金糸の髪に触れる許可をいただけませんか?」
ある時は彼女が勉強の参考にしようとして向かった図書館で、またある時は妃教育のひとつであるダンス練習の練習相手として。
もちろん聖女のスケジュールが事前に私側へと漏れているからではあるのだが、いたるところで彼女の前へと出向く日々。そんな生活を約一か月ほど続き、『三か月後の災厄』まであと二ヶ月と迫ってきていた。
「……絶好調ですね、ヴァル」
「声掛けだけは、って話だけどな、オスカー。こういうのは日々の積み重ねが大事なんだよ」
行く先々で出没しせっせと声をかける私に、どこか呆れたような顔を向けるオスキャル。
(そりゃその全ての声掛けに付き添っているんだから、そんな顔になるのも仕方ないけど)
だが後二ヶ月というリミットは私をも着実に焦らせはしていた。
「今日も麗しいですね」
「これ以上磨かれてしまうと眩しくて目が焼かれそうです」
「あぁ、貴女のその美しい金糸の髪に触れる許可をいただけませんか?」
ある時は彼女が勉強の参考にしようとして向かった図書館で、またある時は妃教育のひとつであるダンス練習の練習相手として。
もちろん聖女のスケジュールが事前に私側へと漏れているからではあるのだが、いたるところで彼女の前へと出向く日々。そんな生活を約一か月ほど続き、『三か月後の災厄』まであと二ヶ月と迫ってきていた。
「……絶好調ですね、ヴァル」
「声掛けだけは、って話だけどな、オスカー。こういうのは日々の積み重ねが大事なんだよ」
行く先々で出没しせっせと声をかける私に、どこか呆れたような顔を向けるオスキャル。
(そりゃその全ての声掛けに付き添っているんだから、そんな顔になるのも仕方ないけど)
だが後二ヶ月というリミットは私をも着実に焦らせはしていた。