幽霊姫は止まれない!
いつか来るその日、のために、私はいつまで遊んでいるのだろう。
それを許してくれる環境に甘えているだけなのではないか、と考え、だが今はそこを悩んでいる場合ではないと切り替える。
今私は、何より王族の一員として国のために動く時だから。
「私、弟と妹が合わせて十二人いるの」
「じゅ……?」
思ったより多い姉弟に慄くと、そんな私を見て聖女が楽しそうに笑う。
「残念ながら血は繋がってないわ。孤児院出身なの」
クスクスと笑った彼女に、私は小さく頷いた。
何かの事情で両親を亡くしたり、子供を育てられなくなった場合の救済措置としてある孤児院。我がリンディ国は比較的平和で裕福な国ではあるが、それでも貧富の差が全くないわけではない。
「それは、大変だったわね。……ごめんなさい」
「姫様のせいではないわ。すべてにただ施しを与えれば解決するものではない、これは仕方がないことよ。それに、むしろこの国は恵まれてるほうなんだから」
「でも、私たちが」
「依存されるわよ」
それを許してくれる環境に甘えているだけなのではないか、と考え、だが今はそこを悩んでいる場合ではないと切り替える。
今私は、何より王族の一員として国のために動く時だから。
「私、弟と妹が合わせて十二人いるの」
「じゅ……?」
思ったより多い姉弟に慄くと、そんな私を見て聖女が楽しそうに笑う。
「残念ながら血は繋がってないわ。孤児院出身なの」
クスクスと笑った彼女に、私は小さく頷いた。
何かの事情で両親を亡くしたり、子供を育てられなくなった場合の救済措置としてある孤児院。我がリンディ国は比較的平和で裕福な国ではあるが、それでも貧富の差が全くないわけではない。
「それは、大変だったわね。……ごめんなさい」
「姫様のせいではないわ。すべてにただ施しを与えれば解決するものではない、これは仕方がないことよ。それに、むしろこの国は恵まれてるほうなんだから」
「でも、私たちが」
「依存されるわよ」