幽霊姫は止まれない!
だから、小瓶を作ったのは彼女ではないはずだ。
(きっと、聖女に薬を渡した男が作ったはず)
そしてこの薬がここにあるということは、きっと王都を襲う三ヶ月後の災厄こそ、彼女たちのかかった流行り病なのだろう。
「でも、おかしくないですか? なんでわざわざ薬をくれたんでしょう」
私たちの話を無言で聞いていたオスキャルが不思議そうにそう尋ねる。
そしてその疑問に、私も一緒になって首を傾げた。
「確かにそうよね。脅すなら、三ヶ月待たずに流行らせればいいしわざわざ治療する必要もないし」
三ヶ月後の災厄に向けて、治療薬が欲しいか? と聞くより、その流行り病の薬が欲しいか? と問う方がよほど脅威だろう。
そしてそれは聖女もわかっていたようだが、答えは持っていないようで同じように首を傾げる。
「私も高熱で朦朧としてたから確かなことはわからないのよね。ただ、どちらかといえば悪意というより善意だった気がするんだけど」
「え。でも、その男性が貴女を預言の聖女に仕立て上げてお兄様の婚約者に名乗り出させた張本人なのよね?」
(きっと、聖女に薬を渡した男が作ったはず)
そしてこの薬がここにあるということは、きっと王都を襲う三ヶ月後の災厄こそ、彼女たちのかかった流行り病なのだろう。
「でも、おかしくないですか? なんでわざわざ薬をくれたんでしょう」
私たちの話を無言で聞いていたオスキャルが不思議そうにそう尋ねる。
そしてその疑問に、私も一緒になって首を傾げた。
「確かにそうよね。脅すなら、三ヶ月待たずに流行らせればいいしわざわざ治療する必要もないし」
三ヶ月後の災厄に向けて、治療薬が欲しいか? と聞くより、その流行り病の薬が欲しいか? と問う方がよほど脅威だろう。
そしてそれは聖女もわかっていたようだが、答えは持っていないようで同じように首を傾げる。
「私も高熱で朦朧としてたから確かなことはわからないのよね。ただ、どちらかといえば悪意というより善意だった気がするんだけど」
「え。でも、その男性が貴女を預言の聖女に仕立て上げてお兄様の婚約者に名乗り出させた張本人なのよね?」