幽霊姫は止まれない!
ローザの言葉に、最初は驚いた顔をしていた聖女が目を輝かせる。
「それはそうと、アンタたちまだもだもだやってんの? ヤっちゃえばいいのに」
「やっ?」
いまだダメージを負ってしゃがみ込んでいたオスキャルがローザの言葉に目を白黒させた。そんなローザに呆れた視線を送った私が口を開くよりも早く、聖女が両手をパチンと叩く。
「あら? もしかして気が合う? いつでも店に来て、特別なもてなしをするわ」
「まぁ。素敵な提案だけど、私は私が一番好きなのよ」
「お客様の一番が誰かなんて関係ないわ、一夜の夢で消えるものだもの。でもそうね、貴女の一番が貴女なら、そんな貴女を私も可愛がらせていただくわ」
「まぁ! それはいいわね。今度お邪魔しようかしら」
「ご指名は私、メイリアンをお願いね」
「……オスキャル?」
「……」
何故か一気に意気投合したローザと聖女、そのふたりの会話を遮断するようにさっきまで蹲っていじけていたオスキャルが私の耳を即座に塞いだので半眼になった。
「過保護ね」
「姫様一応成人してるんでしょ」
「というか王族なら閨教育くらい受けてると──」
「それはそうと、アンタたちまだもだもだやってんの? ヤっちゃえばいいのに」
「やっ?」
いまだダメージを負ってしゃがみ込んでいたオスキャルがローザの言葉に目を白黒させた。そんなローザに呆れた視線を送った私が口を開くよりも早く、聖女が両手をパチンと叩く。
「あら? もしかして気が合う? いつでも店に来て、特別なもてなしをするわ」
「まぁ。素敵な提案だけど、私は私が一番好きなのよ」
「お客様の一番が誰かなんて関係ないわ、一夜の夢で消えるものだもの。でもそうね、貴女の一番が貴女なら、そんな貴女を私も可愛がらせていただくわ」
「まぁ! それはいいわね。今度お邪魔しようかしら」
「ご指名は私、メイリアンをお願いね」
「……オスキャル?」
「……」
何故か一気に意気投合したローザと聖女、そのふたりの会話を遮断するようにさっきまで蹲っていじけていたオスキャルが私の耳を即座に塞いだので半眼になった。
「過保護ね」
「姫様一応成人してるんでしょ」
「というか王族なら閨教育くらい受けてると──」