幽霊姫は止まれない!
どこから取り出したのか、机に置かれた魔女の秘薬という強力な惚れ薬を見てオスキャルが叫び声をあげる。そんなオスキャルの叫び声で警戒したのか、聖女はローザから渡されたその薬を受け取らなかった。
まぁ、ナンバーワン娼婦である彼女にはこんな薬などなくても、その持ち前のテクニックで惚れさせることくらいできるだろう。
「護衛騎士が怯えるくらいなんだし、そんなにヤバイ薬なの?」
「いえ。惚れ薬よ。オスキャルはほら、ちょっと思い出したくない黒歴史ってのがあるだけだからほっといていいわ」
「そ、そう?」
「魔女の秘薬はね、ただ同じ材料を使っても完成しないの。これは繊細な魔力操作が必要──とはいっても、魔力操作さえうまくできたら作れはするから、そこの彼も練習すればできるかもしれないけれど」
「まぁ、オスキャルには無理よ。ほら、トラウマ的な意味で絶対作ろうとしないと思うわ」
「それを使って自分に都合よく、とか考えないところが純よね」
はぁ、とどこか珍獣でも目の当たりにしたようになったローザは、すぐに飽きたのか視線を魔女の秘薬へと戻した。
この何も興味を持たないところが彼女のいいところだろう。
まぁ、ナンバーワン娼婦である彼女にはこんな薬などなくても、その持ち前のテクニックで惚れさせることくらいできるだろう。
「護衛騎士が怯えるくらいなんだし、そんなにヤバイ薬なの?」
「いえ。惚れ薬よ。オスキャルはほら、ちょっと思い出したくない黒歴史ってのがあるだけだからほっといていいわ」
「そ、そう?」
「魔女の秘薬はね、ただ同じ材料を使っても完成しないの。これは繊細な魔力操作が必要──とはいっても、魔力操作さえうまくできたら作れはするから、そこの彼も練習すればできるかもしれないけれど」
「まぁ、オスキャルには無理よ。ほら、トラウマ的な意味で絶対作ろうとしないと思うわ」
「それを使って自分に都合よく、とか考えないところが純よね」
はぁ、とどこか珍獣でも目の当たりにしたようになったローザは、すぐに飽きたのか視線を魔女の秘薬へと戻した。
この何も興味を持たないところが彼女のいいところだろう。