幽霊姫は止まれない!
その男性と実際に接したからこそショックが大きかったのかもしれない。
「エルフもドワーフも実際にいる種族よ。人間とは棲み分けているだけだわ」
森を好むエルフと山を好むドワーフ。海には人魚もいると聞くが、そもそも陸続きの大陸では海という存在自体が幻想の存在だ。その中でも森に棲むエルフは一番人間に近い種族ではあるが、長寿な彼らとは生きる速度が違うのでほぼ関わることはなかった。
それゆえに聖女が伝説の存在だと思っていてもおかしくはないだろう。
「エルフは『愛を唄う』のよ。長寿だからあまり繫殖能力が高くない彼らは、見つけた伴侶と生涯添い遂げると言うわ。その伴侶にだけ愛を唄ってね」
「じゃあ、まさか聖女様に接触してきたエルフが亡くした相手は」
「伴侶だった可能性が高いわね」
愛を唄う相手を失った時、それも人間側の都合で焼き払った毒草が入手できなかったことが原因ならば、どれほどの恨みを抱くだろう。
「そりゃお兄様やお姉様たちが探しても見つからないはずよ……」
「エルフもドワーフも実際にいる種族よ。人間とは棲み分けているだけだわ」
森を好むエルフと山を好むドワーフ。海には人魚もいると聞くが、そもそも陸続きの大陸では海という存在自体が幻想の存在だ。その中でも森に棲むエルフは一番人間に近い種族ではあるが、長寿な彼らとは生きる速度が違うのでほぼ関わることはなかった。
それゆえに聖女が伝説の存在だと思っていてもおかしくはないだろう。
「エルフは『愛を唄う』のよ。長寿だからあまり繫殖能力が高くない彼らは、見つけた伴侶と生涯添い遂げると言うわ。その伴侶にだけ愛を唄ってね」
「じゃあ、まさか聖女様に接触してきたエルフが亡くした相手は」
「伴侶だった可能性が高いわね」
愛を唄う相手を失った時、それも人間側の都合で焼き払った毒草が入手できなかったことが原因ならば、どれほどの恨みを抱くだろう。
「そりゃお兄様やお姉様たちが探しても見つからないはずよ……」