幽霊姫は止まれない!
第六十七話 答えのある場所へ乗り込め
「さ、行くわよ! 準備はいいわね!?」
「全然よくないですけど。今日ばかり早起きとか勘弁してくださいよ」
「私妃教育があるんだけどぉ」
「聖女はお兄様と結婚する気ないんだからもう妃教育いらないでしょ」
文句たらたらの聖女とオスキャルにため息を吐いた私は、そんな彼らを無理やり誘導するように王城裏に停めた馬車へと乗り込む。もちろん今日向かうのは聖女の過ごした孤児院の奥にあるという、エルフが住んでいるだろう森だ。
(そこに今もいるとは限らないけど)
だがいる可能性は高いだろう。何しろエルフは愛を唄うと呼ばれる種族、伴侶と過ごした家を離れるとは考えられないから。
「そのエルフは何を一番恨んでるのかしら」
「エヴァ様?」
零した言葉を拾ったのはオスキャルだ。私の言葉の真意を測りかねているのか、少し困ったような表情をしながら私の顔を覗き込む。
「全然よくないですけど。今日ばかり早起きとか勘弁してくださいよ」
「私妃教育があるんだけどぉ」
「聖女はお兄様と結婚する気ないんだからもう妃教育いらないでしょ」
文句たらたらの聖女とオスキャルにため息を吐いた私は、そんな彼らを無理やり誘導するように王城裏に停めた馬車へと乗り込む。もちろん今日向かうのは聖女の過ごした孤児院の奥にあるという、エルフが住んでいるだろう森だ。
(そこに今もいるとは限らないけど)
だがいる可能性は高いだろう。何しろエルフは愛を唄うと呼ばれる種族、伴侶と過ごした家を離れるとは考えられないから。
「そのエルフは何を一番恨んでるのかしら」
「エヴァ様?」
零した言葉を拾ったのはオスキャルだ。私の言葉の真意を測りかねているのか、少し困ったような表情をしながら私の顔を覗き込む。