幽霊姫は止まれない!
「いやぁ、焦れったかったふたりがやっと丸く収まりそうでよかったわ。早く西の魔女へ報告しなきゃ」
「ロ、ローザにも言う気なの!?」
「当たり前じゃないですか。一刻も早く伝えないと!」
「ちょ、ちょっと、考え直しましょう」
これは完全に劣勢だと判断した私が慌てて縋ると、聖女の笑みがますます意地悪そうに歪んだ。
まずい。これはまずい。
この場合唯一味方になってくれそうな当事者のオスキャルは、まだ顔を赤らめたままオロオロとしており頼れそうにない。ならば、と最後に視線を向けたのがエルフだが、当のエルフはきょとんとしたまま首を傾げていた。
「なんだ。お前たちは夫婦ではなかったのか」
「飛んでます! 一足先に飛んで……い、いや恋人になれるとか俺は思ってないですけど!」
「? どういうことだ。愛してるならさっさと言えばいいだろう」
不思議そうに口を開いたエルフに慌てたオスキャル。そんな彼に、何故しないのかわからないとでも言うようにエルフが爆弾発言をしたことでその場の全員が口を閉じる。
この固まった空気に気付いていないのか、エルフだけは当たり前のように更に言葉を重ねた。
「ロ、ローザにも言う気なの!?」
「当たり前じゃないですか。一刻も早く伝えないと!」
「ちょ、ちょっと、考え直しましょう」
これは完全に劣勢だと判断した私が慌てて縋ると、聖女の笑みがますます意地悪そうに歪んだ。
まずい。これはまずい。
この場合唯一味方になってくれそうな当事者のオスキャルは、まだ顔を赤らめたままオロオロとしており頼れそうにない。ならば、と最後に視線を向けたのがエルフだが、当のエルフはきょとんとしたまま首を傾げていた。
「なんだ。お前たちは夫婦ではなかったのか」
「飛んでます! 一足先に飛んで……い、いや恋人になれるとか俺は思ってないですけど!」
「? どういうことだ。愛してるならさっさと言えばいいだろう」
不思議そうに口を開いたエルフに慌てたオスキャル。そんな彼に、何故しないのかわからないとでも言うようにエルフが爆弾発言をしたことでその場の全員が口を閉じる。
この固まった空気に気付いていないのか、エルフだけは当たり前のように更に言葉を重ねた。