幽霊姫は止まれない!
口と口が重なったという事実だけみればその認識は正しいのかもしれないが、あれは違う。
俺はもっとこう、星空の下とか生誕日だとか、そういう記念になるようなロマンチックな場所で見つめあって想い合ってしたいんだ。
(それなのにあんな、叱られながらだなんて……)
「うぅ……っ」
「難儀なヤツだな」
「難儀言うな」
「面倒臭いやつだ」
「悪化した!?」
うじうじグダグダしている俺から完全に目を逸らしたアルフォードは、何やら薬草を細かく切り刻んでいる。
片手間でしか相手をする気がないらしい。
(こいつのせいなのにっ!)
「そもそもあの薬はスプーン一匙で良かったのだ、それを全部あの姫に無理やり飲ませたのだから、仕方ないだろう」
「それは結果論だろ。俺もエヴァ様も、聖女様だってそんなことは知らなかった」
というか心を読むなよ。なんて平然と俺の心の声に返事をしたアルフォードをジトッと睨む。
だが、アルフォードの言うことも正しく、用量もわからず全てを一気に飲ませたのは確かに俺の判断ミスだった。
俺はもっとこう、星空の下とか生誕日だとか、そういう記念になるようなロマンチックな場所で見つめあって想い合ってしたいんだ。
(それなのにあんな、叱られながらだなんて……)
「うぅ……っ」
「難儀なヤツだな」
「難儀言うな」
「面倒臭いやつだ」
「悪化した!?」
うじうじグダグダしている俺から完全に目を逸らしたアルフォードは、何やら薬草を細かく切り刻んでいる。
片手間でしか相手をする気がないらしい。
(こいつのせいなのにっ!)
「そもそもあの薬はスプーン一匙で良かったのだ、それを全部あの姫に無理やり飲ませたのだから、仕方ないだろう」
「それは結果論だろ。俺もエヴァ様も、聖女様だってそんなことは知らなかった」
というか心を読むなよ。なんて平然と俺の心の声に返事をしたアルフォードをジトッと睨む。
だが、アルフォードの言うことも正しく、用量もわからず全てを一気に飲ませたのは確かに俺の判断ミスだった。