幽霊姫は止まれない!
一瞬感じた居心地の悪さも、家族のお陰もありそれ以降はあまり感じない。というのも、単純に突如現れた幽霊姫への対応を決めかねているらしかった。
まぁ、考えればあたり前でもある。家族、つまりは王族から大事にされている様子なら、幽霊姫と蔑むのではなく取り入る方が利が大きい。
(それでも、今まで幽霊姫と蔑んできたせいで距離感に困ってるようだけど)
今更手のひらを反すことに抵抗があるのか、周りの様子見段階なのか。
当たり障りのない挨拶だけを一通り終え、自由時間も遠巻きに見られるだけである。だが、悪意のある視線が減っただけでも居心地は格段によくなった。戸惑ったような視線はまだまだ感じるけれど、注目を集めるのは覚悟していたし、好奇の目を向けられることも覚悟済み。気にするほどでもないと、配られたシャンパンに口をつけようと思った時だった。
「オスキャル様の自由も奪うような人なのに」
「でも、今は解任されたのですよね?」
「気分で捨てるなんて、流石王女サマですわ」
その言葉は、どの言葉よりも私に刺さった。
まぁ、考えればあたり前でもある。家族、つまりは王族から大事にされている様子なら、幽霊姫と蔑むのではなく取り入る方が利が大きい。
(それでも、今まで幽霊姫と蔑んできたせいで距離感に困ってるようだけど)
今更手のひらを反すことに抵抗があるのか、周りの様子見段階なのか。
当たり障りのない挨拶だけを一通り終え、自由時間も遠巻きに見られるだけである。だが、悪意のある視線が減っただけでも居心地は格段によくなった。戸惑ったような視線はまだまだ感じるけれど、注目を集めるのは覚悟していたし、好奇の目を向けられることも覚悟済み。気にするほどでもないと、配られたシャンパンに口をつけようと思った時だった。
「オスキャル様の自由も奪うような人なのに」
「でも、今は解任されたのですよね?」
「気分で捨てるなんて、流石王女サマですわ」
その言葉は、どの言葉よりも私に刺さった。