幽霊姫は止まれない!
第九十五話 初デートへ行こう
「エヴァ」
「? はい、サイラス様」
ダンスを終えた私たちは、少し休憩するためにテラスへと移動した。
ガラス扉を開けると少し冷たい風が全身を撫でるが、ダンスを終えた後で体がほてっていたからかその冷たさが気持ちいい。
手すりから乗り出すように空を見上げると、星空が美しくロマンチックな光景だったが、私の視線はすぐにテラスから一望できる庭園へと向かった。
そこには、王城の警備をしている第三騎士団の騎士たちが警備に当たっている。だが、庭園の警備を担当している中にはオスキャルの姿は見えず、小さく安堵のため息を吐き──そんな自分に辟易とした。
「はい。リンゴジュースだよ」
「えー、私もう成人してるんですけど」
「でもダメ。アルゲイドが怒りそう」
「それは確かに」
彼の冗談か本気かわからない言葉にくすりと笑みを溢しながら彼からグラスを受け取る。
自然な流れで再び見上げた星空は、さっきよりも美しく感じて苦笑した。
「……エヴァはさ、幽霊姫ってあだ名嫌じゃないの?」
「そうですねぇ」
「嫌なことをいわれたり、あと本当の自分自身を偽った生活だろう?」
「? はい、サイラス様」
ダンスを終えた私たちは、少し休憩するためにテラスへと移動した。
ガラス扉を開けると少し冷たい風が全身を撫でるが、ダンスを終えた後で体がほてっていたからかその冷たさが気持ちいい。
手すりから乗り出すように空を見上げると、星空が美しくロマンチックな光景だったが、私の視線はすぐにテラスから一望できる庭園へと向かった。
そこには、王城の警備をしている第三騎士団の騎士たちが警備に当たっている。だが、庭園の警備を担当している中にはオスキャルの姿は見えず、小さく安堵のため息を吐き──そんな自分に辟易とした。
「はい。リンゴジュースだよ」
「えー、私もう成人してるんですけど」
「でもダメ。アルゲイドが怒りそう」
「それは確かに」
彼の冗談か本気かわからない言葉にくすりと笑みを溢しながら彼からグラスを受け取る。
自然な流れで再び見上げた星空は、さっきよりも美しく感じて苦笑した。
「……エヴァはさ、幽霊姫ってあだ名嫌じゃないの?」
「そうですねぇ」
「嫌なことをいわれたり、あと本当の自分自身を偽った生活だろう?」