幽霊姫は止まれない!
触れられることを受け入れる私を見て、パッとその手を離す。そして可笑しそうにクスクスと笑いながら、自身の口元に手を当てた。
「ほんっとうに俺に興味ないなぁ!」
「そ、そんなことは」
「いやー、何しても全く表情変わらないし」
「それは……」
確かに手を繋がれても、頬に触れられても私の心は凪いだまま。
その事実に気付かれていたことに気まずさを感じながら、私が彼から視線を外すと、まるでさっき街の子供にしていたように私の頬を軽く摘まむ。
子供扱いされると改めて彼にとって、私は〝友人の妹〟でしかないと実感する。
「他に好きな人がいる?」
「ッ」
離れる決断をするのが遅すぎた。
(まさか気付かれているなんて!)
いつなら良かった? いや、きっと九歳だったあの日、運命的に出会ってしまった時からもう遅かったのだ。欲してしまったから、その感情が芽生えた時点で手遅れだった。
青ざめる私だったが、そんな私を責めることなくサイラスが言葉を重ねる。
「あ、誰とかは興味ないから聞かないし、追及もしないから安心してよ」
「サイラス、様?」
「ほんっとうに俺に興味ないなぁ!」
「そ、そんなことは」
「いやー、何しても全く表情変わらないし」
「それは……」
確かに手を繋がれても、頬に触れられても私の心は凪いだまま。
その事実に気付かれていたことに気まずさを感じながら、私が彼から視線を外すと、まるでさっき街の子供にしていたように私の頬を軽く摘まむ。
子供扱いされると改めて彼にとって、私は〝友人の妹〟でしかないと実感する。
「他に好きな人がいる?」
「ッ」
離れる決断をするのが遅すぎた。
(まさか気付かれているなんて!)
いつなら良かった? いや、きっと九歳だったあの日、運命的に出会ってしまった時からもう遅かったのだ。欲してしまったから、その感情が芽生えた時点で手遅れだった。
青ざめる私だったが、そんな私を責めることなくサイラスが言葉を重ねる。
「あ、誰とかは興味ないから聞かないし、追及もしないから安心してよ」
「サイラス、様?」