幽霊姫は止まれない!

第百十一話 どうしてここに、はお互い様

「あー、俺からかわれてたのかな? ブランカ姫」
「えっ、お、お姉様なの!?」
「あら。正体まではバレないと思ったのにおかしいわ」
(お兄様の姿でブランカ姉様の声が聞こえるの、ちょっと気持ち悪いわね)

 どこか残念そうな声を出した姉が首元からベリベリとマスクのようなものを脱ぐと、その下からは見慣れた姉の顔が現れホッとする。迫られていたサイラスも、見た目が兄から姉に変わったことで安心したのだろう。ボソッと『友人から迫られんのキツイわ』という心の声が漏れ聞こえていたので、本当に焦ったらしい。
 いつも飄々としている彼のそのギャップに、私もつい笑ってしまう。

「それにしても、ブランカ姉様こんなところでどうしたの?」
「あら。今夜の夜会に呼ばれていたのはエヴァだけではないのよ? 私とビアンカも叔父から呼ばれていたの。お見合いの件で」
「お見合いの件で!?」
「そうよ。とは言っても、まだ顔合わせ程度だけれど。将来有望な殿方がいるっていうから、相性確認みたいなものね」
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