わけありくんを護ります


「凛さん!やっぱりここだ!」

置いてきた比江島くんが入ってきた。
そのまままっすぐ私のもとへ近付いてくるから、あからさまに顔をそむける。

「遅いと思ったら、生徒会室にいるなんて。言ってくれれば俺もついていくのに」
「いつも、ひゃ!ってビビるじゃない」
「そ、それは……でも通ってるうちに俺にだって耐性ついてきましたから!」

耐性って、松野くんと同じようなことを……

「おー!島くんにもとうとう心臓に毛が生えたっぽい!」

おめでとー!とダボダボの袖で拍手する梅木くん。と、空気を読んでか竹森くんも拍手をしている。
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