わけありくんを護ります
【生徒会室】前──
「入る前に1個聞きたいんだけど……なんで学校の強者が生徒会にいるの?」
「そこまでは俺もわからないです。でも自分から強い人のところに行くなんて……やっぱりやめま……あ!」
コンコン、比江島くんの言葉を無視して私はかまわずノックした。
ノートには名前しかのってなかったから、どんなオーラがあるのか、
私は少し楽しみに思ってしまってる。
その横でガクガクとしながら立つ比江島くんと私は正反対。
『はーい。ちょっと待ってくだぁーさい、ねー』
「っ!」
「ちょっと」
中からの声で、瞬時に私の後ろに隠れたよ。この依頼主くん。男の子でしょう。
そして、ガラ……と5センチほど開けられた扉。